こんばんは。ぶちゃけてぃです。
大谷翔平選手。本当にすごいですね。
誰もが「無理」と言っていた二刀流で、日本だけでなくメジャーでも結果を出す。
どんな業界でも、『天才』『カリスマ』と言われる人が出てくると、一気に盛り上がりますね。
【超速報】
大谷翔平、2試合連続ホームラン‼️‼️ pic.twitter.com/ut9b5xO0Hd— プロ野球おもしろ超速報 (@baseballchosoku) 2018年4月4日
新人選手が初ホームランを打った際にサイレントトリートメントというメジャーでは定番のいたずらに引っかかった大谷翔平がかわいすぎる件 pic.twitter.com/Nl7xxqdKHP
— プロ野球おもしろ超速報 (@baseballchosoku) 2018年4月4日
連日の大谷選手の大活躍を見ながら、『パチンコメーカーからカリスマ、天才と言えるような開発者が出てくれば、業界の盛り上げに繋がるのに』などと考えていましたが、非常に残念ながら、パチンコメーカーには、それに該当するような人は一人もいません。
これは少し不思議なことのようにも思います。
漫画、ゲーム、アニメ、映画など、メジャーなエンターテインメントでは、程度の差こそあれ、必ず有名な「開発者」が存在します。
Youtubeやニコニコ動画、pixiv、コミケなどの、本質的には素人が参加する制作の場でも、「カリスマ」や「天才」と呼ばれる人は存在します。
なのに、パチンコメーカーには一人もいない。これは何故なのでしょうか。
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パチンコメーカーに「カリスマ」「天才」がいない理由
私が考える最大の理由は、「パチンコ機開発」の特殊性にあります。
当然のことながら、「カリスマ」「天才」と呼ばれるためには、メガヒット機種を作り出すことが絶対条件です。
パチンコ業界において、「メガヒット機種」といえば、
- 海物語
- 北斗の拳
- エヴァンゲリオン
- 牙狼
- 花の慶次
- 必殺仕事人
- ルパン
異論がないのはこのあたりでしょうか。
これらの機種の、爆発的ヒットになった最初の1機種目(初代とは限らない)を開発した人間は、「カリスマ」「天才」と呼ばれてもおかしくない結果を出していますが、業界人やパチンコファンでも、それが誰なのか、ほとんど知らないと思います。
なぜなら、これらの機械を「俺が作った!」と言える「個人」が存在しないからです。
①ほぼすべての機種が版権機である。
見ての通り、海物語以外、すべての機種が版権機です。
この時点で、世界観、キャラ、シナリオ、デザインなどは、すべて借り物。自分たちでクリエイトはしていません。
②パチンコ機種の開発は、極めて自由度が低い。
パチンコ機種の開発は、すべて規則の枠内で行われます。
ハード面、ソフト面、その他諸々ありとあらゆるものが、すべて「定められた規則」の中でしか行えません。
つまり、そもそも、クリエイティブ要素が極めて少ないのです。
簡単にゲームで例えると、
- スマホのゲームです。
- ジャンルは、パズルゲームです。
- 1回プレイするたびに、お金がかかります。
これくらい決まった状態からしか作れないような感じです。
もちろん、パチンコ開発者が何も考えていないというわけではありません。枠組みの中で少しでも面白いものを作れるよう、必死でアイデアを考えて作ります。
ただ、「俺が作った」「カリスマだ」「天才だ」と言えるほど、根本からすべてをクリエイティブしているわけではないのも事実です。
③要素が多い。
メガヒット機種、大ヒット機種を構成する要素、ざっくり書くと、これくらいでしょうか。
- コンテンツ
- スペック
- ギミック
- ゲーム構成
- ゲームバランス
- 液晶演出
- 音
- ゲージ構成
- 変動等の性能
これらの要素、基本的には、考えている人はバラバラです。
社内ではなく、外部の制作会社からの提案の場合も多いです。
プロデューサー、ディレクターなどのプロジェクトリーダーの立場の人間はもちろんいますし、ゲーム業界などで、「カリスマ」として名前が売れている人は、そういう立場の人間がほとんどですが、パチンコ開発の場合、上記の①②の理由のために、彼らのビジョンやアイデアが機種開発に占める割合はかなり少ないので、「俺が作った!」と言える「個人」はなかなか存在しません。
④作っているものは、ホールに設置する装置である。
私たちが開発するパチンコ機種は、直接、遊ぶ人(ユーザー)が購入するわけではありません。
購入して下さるのは、ホール経営企業です。
したがって、そもそも開発者とユーザーの間にかなり距離があります。
パチンコ機を、『エンターテインメント』としてユーザーに提供しているのは、ホール経営企業であって、私たちではありません。
他のものに例えると、本質的に一番近いなと思うのが、遊園地にあるジェットコースターなどの機械です。
それらの機械、私たちはすごく楽しんで遊んでいますが、その機械の開発者を気にすることなんてありませんし、開発者の名前も知りませんよね。
意識することがあるとすれば、あくまで、その『遊園地』の方です。
仮に、「ビッグサンダーマウンテンを作ったのは俺だ!」って言われても、「ふーん、まあ凄いよね」で終わりですよね。
まとめ
細かいことを言い出すと、他にもいろいろと要因はあるのですが、大きなところだと、こんな感じでしょうか。
パチンコ業界を盛り上げるために、この業界にも「カリスマ」「天才」と呼ばれる人(企業でもいい)が出てきてほしいところですが、現状だと、パチンコメーカーからそれが出てくる可能性はかなり低いと思います。
それを実現するために取り除くことが可能なのは、上記の①と④だと思っているので、
- 海物語のような、オリジナルコンテンツのメガヒット機種を作る。
- メーカーとホールの垣根をなくし、機種開発とユーザーへの提供を一本化する。(ホール側からのアプローチなら、PB機の開発。メーカー側からのアプローチなら直営店の経営。とか)
両方、非常に難しいことではありますが、この2つが、パチンコ業界を盛り上げるために必要になってくるのかなと感じています。
私はメーカー側の人間ですので、そちら側からのアイデアを考えてしまいますが、『リアル脱出ゲーム』とか、結構ヒントになるような気がしていたりいなかったり……。
今日の記事はこれで終わりです。
お読みいただき、ありがとうございました。