ぶちゃけてぃです。
今日は、昨日の続きで、「みんな大好き「開発チーム」にまつわるエトセトラ」という記事の各エピソードの解説をしていきます。
元記事及び昨日の記事はこちら!
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【業界裏話】みんな大好き「開発チーム」にまつわるエトセトラ!
エピソード1 面接の時の「開発チーム」 御社の機械が大好きで、御社の企業理念に共感し、是非御社の開発の一助となりたくて応募させていただきました! なるほど、大変よくわかりま ...
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【業界裏話】「開発チーム」にまつわるエピソードをもう少し詳しく解説してみる!
ぶちゃけてぃです。 先日、「みんな大好き「開発チーム」にまつわるエトセトラ」という記事を書いたのですが、当ブログの中では比較的多くの方にアクセスをいただきました。 エピソードという形で記事を書いたので ...
エピソード2 営業の時の「開発チーム」
いつ頃から始まったのかはっきりとはわかりませんが、近年、営業活動の際に「あの大ヒット機種の開発チームが!」的な煽り文句をよく目にするようになりました。
私の経験だと、数年前までは営業マンがトークのネタの1つとして困った時に使うくらいでしたが、最近では、営業資料にまでデカデカと書かれていることも少なくありません。
私がこの開発チームシリーズを記事にしている理由は、ホールの方やユーザーが機種を評価するときに、意味のない情報に左右されることなく、純粋に機械が「面白いかどうか」で判断するようになってほしい。
そうなることが、業界のためになると考えているからです
ですので、はっきりと申し上げますが、「あの大ヒット機種の開発チームが作りました!」系の煽り文句、完全に無価値です。
理由はいろいろありますが、思いつくままに列挙すると、
- 開発チームはそれほど固定されるものではない。
- 個人の才能・センスだけで大ヒット機種が作られることなどほぼありえない。
- よって、プロデューサー・ディレクターといった開発リーダーが同じだからといって、面白いものが出来るとは限らない。
- 同様に、プランナーやデザイナーなどの現場の人間が同じだからといって、面白いものが出来るとも限らない。
- そもそも、機種の中身に訴求ポイントが多くあるなら、そんな煽り文句を使わない。
・・・結局は、一番下に書いたことが全てですかね。
コンテンツや演出、スペック、ゲーム性などの具体的な訴求ポイントがしっかりあるなら、「あのチームが作りました!」的な曖昧なことを伝える必要も余裕もないわけなので。
ただ、誤解しないでいただきたいのは、優秀な「開発チーム」「開発者」が存在しないということではありません。
たとえば、「大ヒット機種の続編機」という事実には非常に大きな価値があることはお分かりいただけると思います。
また、「継続して高いクオリティの機種を出し続けているメーカー」という事実にも大きな価値があります。
全盛期の京楽(最近は復活してきていますね)や、最近だと藤商事の機械は他メーカー機に比べて低稼働になる確率が低いと思いますが、そういった「会社単位」での継続的な実績というのは、かなり信頼できるものがあります。
それらも、結局のところは、優秀な「経営者」「開発者」「開発チーム」がいるから生み出されている価値なので、そう考えると「あの開発チームが作りました」というコピーにも同様の意味があるように思えるのですが、パチンコ業界の場合、「コンテンツ」や「メーカー」に対して信頼感や期待感、価値というものが「ある」ということを皆が理解していますので、わざわざ「開発者」「開発チーム」という単位でアピールする必要がないのです。
要は、
- 「あの大ヒットコンテンツの続編です」「稼働実績の高いあのメーカーの最新機種です」というコピーの方が、「あの開発チームの続編です」というよりもはるかに受けが良いという土壌がある。
- ゲーム性、スペック、演出などの機種の中身で訴求ポイントがあるなら、そちらを伝えてくる。
つまり、わざわざ「あの開発チームの・・・」系のコピーを使ってくるということは、まあ「そういうこと」だということです。
「あの大ヒットコンテンツの続編です」ということの補足的な意味合いで、「開発者・チームも前作と同じですよ」と伝えている場合もありますし、営業時の最初の掴みのためだけに言っている場合などもありますので、
「あの開発チームが・・・」 = デスフラグ
とまでは言いませんが、まああまり意味のないコピーであることは間違いありませんので、そこに価値を見出すことはやめておくことをお勧めします。
エピソード3 ブログや掲示板の「開発チーム」
まあこれは本当にネタレベルの話です。
私の知人で、本当にこのエピソードに書いたとおりのことに遭遇した人がいます。
- そういう系の話を掲示板などでするのが好きな人
- そういう系の話をブログなどに書くのが好きな人
- 一部の、自己顕示欲の塊タイプの開発者
など、「開発者(特にヒット機種の)」というものに対して過剰な価値を見出す人がいますが、
本当に実績や経験のある開発者ほど、「生み出した機械の結果」にしか価値がないということはよく理解していますので、表に出ていくことは少ないですよ、というお話です。
エピソード4 ブログや掲示板の「開発チーム」その2
これはもうエピソードに書いたとおりです。
再三、書いていますが、「ヒット機種だけを作り続けている開発者」は存在しません。
ビッグコンテンツやヒット機種の続編機で爆死するケースも多くありますが、当然、それらの機種はメーカーにとって失敗できない機種ですので、社内で実績と経験のある優秀な人間を担当にします。
爆死した時に、「なぜ前作の担当者に作らせなかった」「なぜあのヒット機種を担当した人間に作らせなかった」的な書き込みや指摘を目にすることがありますが、まあ、エピソードに書いたとおりです。
エピソード5 インタビュー時の「開発チーム」
これもエピソードに書いたとおりですね。
補足することがあるとすれば、
パチンコメーカーの開発者は簡単に言うと、
- 自己顕示欲の塊タイプ
- 表には出たくないタイプ
この2タイプに分かれますが、私が知っている範囲内でいうと、
- 自己顕示欲の塊タイプは多くない。10~20%くらい?
- 継続して良い仕事をするのは、表に出たくないタイプの方が圧倒的に多い。
ということくらいですかね。
自己顕示欲の塊タイプは、退職して制作会社を立ち上げたり、転職を繰り返したりなど、1つの会社に居つかないタイプが多いのですが、必然的にそうした人間の方が、外部で発信したり交流する機会が多いため、開発者全体のイメージがそちらのタイプに引きずられがちなのですが、割合的にはそちらのタイプは少ないですね。
表に出ることなく、現場で日々、開発に向かいあっているタイプの人間が、ヒット機種を作り出す仕事をしていることが多いというのが現状だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あくまで自分たちが知っている範囲の話でしかありませんが、知人から聞いた話まで含めるとかなり範囲は広いので、少なくともメーカー開発の真実の一面はあらわしていると思います。
今日の記事はこれで終わりになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。