俺の名はディアボロ。
パーラーディアボロの店長だ。
先日、11月上旬の新台入替を行った。
導入機種は以下のとおりだ。
- Pスーパー海物語in沖縄2 : 5台
- 緋弾のアリアAA : 5台
- 究極神判 : 3台
- Fバイオハザードリベレーションズ : 3台
- 黄門ちゃま6甘 : 2台
設定付きパチンコとしては過去最多の約3万台が導入されるPスーパー海物語in沖縄2。
我がホールではヴァルヴレイヴ以来の設定付きパチンコ導入だが、3日間運用してみて、俺の中で現段階での設定付きパチンコに関して1つの結論が出たので、今日はそれを記事にしてやろう。
Pスーパー海物語in沖縄2 設定6データ公開!
まず、我がホールで使用した設定6のデータの一部を公開しよう。
公開するのは、終日稼働後の各台のTS(低確率)と出率だ。
前提条件として、
- アウトは全台、40000前後
- スタートは全台、5.8前後
- BAは全台、90前後
になる。
因みにこの条件での設定6の設計値は、
- TS(低確率) : 1/106.5
- 出率 : 約110%
だ。
台 | TS(低確率) | 出率 |
A台 | 1/99.3 | 88.0% |
B台 | 1/126.2 | 102.4% |
C台 | 1/106.7 | 96.5% |
D台 | 1/106.1 | 130.2% |
E台 | 1/70.3 | 146.2% |
履歴データを見ても設定推測はできない!
上のデータはほぼ終日稼働した後のデータだ。
これを見て、設定6だと確信できるのはE台くらいのものだ。
仮に空き台のデータとして上のものが表示されたなら、A台、B台、C台は低設定だと判断して座ることを躊躇うユーザーも多いだろう。
しかも、これは40000前後のアウトで稼働した後のデータだ。
営業途中はもっと偏りが見受けられる。
現状、設定付きパチンコの設定を推測する上でもっとも重視されるのは、大当たり関連の履歴だろうが、今、市場にある設定付きパチンコ機の場合、そこで設定を推測するのは極めて困難な性能だと言える。
これは、今の設定付きパチンコ機の稼働状況にも如実に表れているといっていい。
ヴァルヴレイヴは健闘しているが、他の機種は軒並み稼働が悪い。
最近、藤商事が精力的に設定付きパチンコの甘デジをリリースしているが、従来なら藤商事のあのコンテンツ(地獄少女、FAIRYTAIL、喰霊)の甘デジなら、それなりに底堅い稼働をするケースが多かったが、この3機種は稼働がかなり悪い。
他の要因もあるだろうが、設定付きという部分が足を引っ張っているのは間違いない。
最高設定を入れたとしても、「打ちたい」と思えるような履歴が残らず、むしろ「低設定だろう」と感じる履歴が残るケースが多いからだ。
これは、メーカー側のスペック設計に大いに問題があると感じているので、次に俺が思う改善案を書いてみよう。
6段階も設定はいらない。絶対に。
そもそもパチンコの場合、スロットと違いスタートが台によって変動するので、設定に意味がないという指摘は従来からされてきた。
これは、封入式、管理型遊技機などの名称で呼ばれることの多い、店側が一切メンテナンスを出来ないタイプの機種になったとしても同様だ。
仮に封入式としてリリースされたとしても、打ち出した玉が何かしらのルートを通って始動口に入賞するというアナログ要素が残る限り、
- ネカセ
- 盤面部品の個体差
- 気温・湿度
などの要素で、台ごとのばらつきは必ず存在する。
これを防ぐには、スロットのように、一切のアナログ要素なしでダイレクトに変動させるしかない。
昔あったパロットのような形だが、これは最早パチンコとは呼ばないし、数年以内にすべてのパチンコ機がそのタイプに変わるなんてことはありえないだろう。
つまり、「パチンコ」である以上、台ごとのスタートのばらつきは必ず存在するということだ。
この時点で、
- 設定6段階などありえない
という結論は明確だ。
スロットが6段階式の細かな出率の差を楽しめるのは、他に出率が変動する要因が皆無だからだ。
スロットなら、履歴を見て少しでも高設定を期待できる要素があれば「打ってみよう」となる。
パチンコの場合、
- 確実に高設定と確信できる履歴
でないと、他の出率の変動要因があるので打ってみようとはならない。
そして、今の設定付きパチンコ機は、6を使ってもそれに値する履歴が残りにくいことは先に述べたとおりだ。
この時点で、今の設定付きパチンコ機のスペック設計は根本的に間違っていると言わざるをえない。
解決策
ではどうすればいいのか。
- 設定は、2段階にするべき!
だ。
従来の設定なしパチンコ機と同様の設計値の「デフォルト設定」と「エクストラ設定」の2つ。
基本的には、デフォルト設定で運用する。
ユーザーは、従来通りの感覚でパチンコを遊技できる。
その上で、
- もしかしたらエクストラ設定かもしれない!?
という、プラスの感情だけを持てるようにする。
この設計がベストだろう。
とにかく今の設定付きパチンコ機はマイナス面が目立ちすぎる。
当然、そんなものをユーザーは打ちたくない。
重要なのは、
- 従来のパチンコ機に、プラスアルファで出率の甘い高設定が搭載されている
と感じさせることだ。
その上で、通常遊技中の特定演出の出現率などに設定差をつけて、遊技している時に、
- 高設定かどうか
だけを楽しめるゲーム性を搭載する。
要は、
- 低設定という概念がいらない
ということだ。
さらに、出現率は低くていいので、ユーザーに伝わりやすい「設定6確定演出」を搭載する。
海でいうなら「サムが出れば設定6」だろうし、北斗でいうなら「エイリやんが出れば設定6」だろう。
できれば、全メーカー共通で「レインボーが出れば設定6」とかもやるべきだ。
藤商事の機種に搭載されている「デンジャー柄が外れれば高設定」というのも悪くない。
まとめると、
- 低設定という概念がなく、デフォルト設定とエクストラ設定のみ
- 通常遊技中に、出現頻度が高いほど高設定の可能性が上がる予告を搭載し、期待感を煽る。
- 誰もがわかる高設定確定演出を搭載する。出現すれば誰もが写真を撮りたくなるようなもの。
こんなところだ。
とにかく、
- 従来のパチンコ機に「エクストラ設定」というユーザーにとってメリットしかない機能が新しく搭載された!
という設計にする。
俺はどう考えてもこれが正解だと思うし、メーカー側にも伝えていくつもりだ。
まだ「完全新台」「ビッグコンテンツ」でのリリースはないものの、このままだとさらにユーザーが減る未来しか見えないんでな。